Miso-mythology & Soy sauce‐society
~味噌と醤油は愛をささやく場面にふさわしいか~
2011年2月21日月曜日
桐野夏生「ポリティコン」(2007)~何となく箸を付けるのが~
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「東一、朝ご飯かねの?」 ヤイ子が東一を認めて顔を上げた。手拭いを姉さん被りにして、 モンペズボンにゴム長靴。厚着で膨れ上がった体に割烹着を 着けている様は、どう見ても農家の主婦だ。(中略) 「いや、食った」 東一は、二匹の犬の頭を交互に撫でながら、嘘を吐いた。 味噌汁と飯と干し...
2011年2月17日木曜日
Gravy~何もかもが、その一分一秒にいたるまでが~
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No other word will do. For that's what it was.Gravy. Gravy, these past ten years. Alive, sober, working, loving, and being loved by a go...
2011年2月10日木曜日
与謝蕪村「新五子稿」(1770)~秘めた願いがあるのか~
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味噌汁を食わぬ女の夏着哉 (*1) 「身近な存在で私たちの食生活に欠かせない“みそ”の、再認識のために」編まれた一冊の本(*1)があります。六百頁近くある労作です。その中に「みそを詠んだ俳句・川柳・狂歌」という章がありましたので、先日つらつらと眺めていました。 たとえば正岡子...
2011年2月1日火曜日
“醸造家の運”
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あるとき、ある人が、 「フランス人にとってのワインは、日本人の味噌汁のようなものだそうですね」 と、私に言った。 チーズ(フロマージュ)は、漬物に相当するとかねて考えていたので、 その言葉を聞いて、「なるほど」とおもった。(*1) 欧米の“ワイン”に拮抗し得るものが仮に日本にあ...
2011年1月27日木曜日
林芙美子「晩菊」(1948)~溜息だけをつかせてはならない~
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田部は、思い出に吊られて来るだけだ。昔のなごりが少しは 残っているであろうかと云った感傷で、恋の焼跡を吟味しに来る ようなものなのだ。草茫々の瓦礫の跡に立って、只、あゝと溜息 だけをつかせてはならないのだ。年齢や環境に聊(いさ)さかの 貧しさもあってはならないのだ。慎み深い表...
2011年1月25日火曜日
ケン・ラッセル「狂えるメサイア」(1987)~僕が喜びを感じなければ~
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僕は好きで彫ってる それが喜びだ 僕が喜びを感じなければ 人に喜びを与えられない これがミソだ(*1) フランスの彫刻家Henri Gaudierさんの伝記映画を見ました。1900年代初頭のパリが舞台です。 背に腹はかえられないと贋作工房で働いていた若い絵描きが、図書館で年長の女...
2011年1月14日金曜日
江戸川乱歩「孤島の鬼」(1929)~小屋の中に隠れて~
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昼間はじっと徳さんの小屋の中に隠れて、夜になると外気を呼吸したり、 縮んでいた手足を伸ばすために、コソコソと小屋を這い出すのであった。 食物は、まずいのさえ我慢すれば、当分しのぐだけのものはあった。 不便な島のことだから、徳さんの小屋には、米も麦も味噌も薪も、 たっぷり買いた...
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